家のどこかが水漏れしていることに気が付いたとき、自分で直せればいいのですが、修理を依頼しなければ無理な場合、水道業者を呼ぶことになります。
しかし、新型コロナ感染を警戒しなければならない今、なるべくなら外から来た人を入れたくはありません。
どうしても修理で呼ぶしかないなら、気を付けなければならないことがあります。
- できるだけ最短で終わらせること
- 足元を見て高額請求してくる業者に騙されないこと
上記2つの注意点を守るために必要なことは、水道に関する知識をあらかじめ身に着けておくことです。
そうすれば、悪質な業者が水漏れの原因と全く異なる部分をイジったり、高額な請求をしてきたりしても「なにかおかしい」とすぐに気が付くことができます。
そうはいっても、「仮にもプロの水道業者に物言うほど詳しくはなれない」そう考えると思われますが、今からご説明する最低限の水漏れ原因だけ抑えておけば、十分太刀打ちできます。
この記事は、そんな悪質業者に騙されないめの知識を身に着けるために有益な情報を提供しています。
今回は、台所(キッチン周辺)の水漏れに的を絞った記事です。
台所(キッチン周辺)水漏れ原因調べ方 悪質業者に騙されないために
台所(キッチン周辺)の水漏れ箇所とその原因は、ある程度パターンが決まっています。
- 蛇口(水栓)から水が止まらない⇒蛇口(水栓)が原因
- キッチン下収納庫が濡れている⇒蛇口、排水栓、配水管、フレキ菅が原因
蛇口の吐水口からの水が止まらない場合は、当然その蛇口が原因ですが、台所の床下や収納庫が濡れていた場合、原因箇所を一つずつ調べてみる必要があります。
蛇口(水栓)水漏れ
キッチン用水栓としては、マイナーな単水栓や2ハンドル混合栓などもありますが、ほとんどのご家庭ではシングルレバー混合栓が周流となっています。
従って、ここでご説明する台所水栓はシングルレバー混合栓を基本にしています。
2ハンドル混合栓についてはこちらの記事を参照ください⇒洗面所キャビネットの水漏れ原因調べ方 悪質業者に騙されないために
また、台所用水栓には台付きと壁付きがありますので、それぞれご説明します。
台付き
一般的な台所用水栓であるシングルレバー混合栓ですが、この水栓自体が水漏れするときの主な箇所と対策は以下となります。
- ハンドル部分から⇒カートリッジ交換が必要
- 蛇口の吐水口から⇒カートリッジ交換が必要
- 台と蛇口との接合面から⇒混合栓がグラグラしていないか確認(キッチン下収納庫が濡れている場合)
水栓の水漏れは、本体が破損していない限りカートリッジ交換でほぼ直せることが多いです。
ただ、カートリッジはメーカーによって種類が異なるため、水栓の品番を調べてから合うカートリッジを購入することが大事です。
シングルレバー混合栓の自己修理については⇒止水栓で水を止めた後は自分で水漏れ修理 ③簡単にカートリッジ交換
水栓の種類によっては、ホース引き出し式のものがありますが、シャワーホースが原因となる水漏れも多いです。
ホース引き出し式水栓の水漏れについて詳しくは⇒洗面所キャビネットの水漏れ原因調べ方 悪質業者に騙されないために
壁付き
ハンドル部からの水漏れと、吐水口から水が止まらない場合の対処法は、台付き水栓と同じです。
ただ、カートリッジの種類にはご注意ください。
- ハンドル部分から⇒カートリッジ交換が必要
- 蛇口の吐水口から⇒カートリッジ交換が必要
壁付水栓で特徴的なのは、壁奥の給水管と水栓本体をつないでいる取付脚からの水漏れです。
取付脚からの水漏れが疑われる場合、以下を調べてください。
- ナットが緩んでいないか⇒増し締めで直ります
- ナットの中のパッキンが劣化していないか⇒パッキン交換で直ります
給水・給湯菅の水漏れ
水栓と配水管をつなぐ管は、キッチン収納庫を開けたときに、すぐに目に入る位置にあることがほとんどです。
上にある矢印のように、台付き水栓がある位置から水が垂れている時は、水栓のぐらつきををまず疑いましょう。
水栓と配水管の接続部からの水漏れが見受けられる場合、少々危険な状態です。
きちんと接続されていないだけならまだいいのですが、通常、この接続部は一度はめこむとめったに引き抜けない構造になっています。(※形状はメーカーにより異なります)
そこから水漏れしているということは、いつ水が噴き出してもおかしくない状態なので、共同住宅なら階下漏水の危険もあります。
こればかりは、すぐに止水栓を閉めて、水道業者を呼びましょう。
黄色で囲んだ部分は点検口のビスです。
この板を外すと奥の配水管が出てきますが、ここが浸水している場合は、すでに階下漏水を起こしている可能性が高くなります。
排水栓の水漏れ
キッチン下収納庫が濡れている場合、その原因が排水栓であることもよくあります。
画像のように、キッチンシンクと排水栓の隙間から水が入り込むことがあります。
これは排水栓が緩んでいるかパッキンの劣化によるものです。
キッチン収納庫を開けてみると、排水栓と一体となった排水管があるはずです。
画像のように、要所要所がナットによって接続されていますので、これが緩んでいないか、もしくはパッキンが劣化していないかを調べましょう。
どこが濡れているか調べるには、水を流しながら各部にティッシュをあてていき、濡れないかを確認していきましょう。
浄水器や電気温水器のフレキ菅
ご家庭によっては、浄水器や電気温水器を使用している所も多いです。
そういった付属の機器に接続するフレキ菅というものも水漏れの原因となることがよくあります。
特に水漏れを起こす部分は袋ナットと言われる部分で、劣化しているならやはりパッキン交換が必要になります。
緩んでいるだけなら増し締めでおさまりますので、まずは調べてみましょう。
最後に
ある日突然、台所床下が濡れていることに気が付くと驚いてしまいますが、これまで見てきたように、一つずつ体系化してみると案外対処しやすいことがわかったのではないでしょうか。
緊急性が低く自分で修理できそうな部分は、こちらの関連サイトや他のサイトを見てゆっくり修理してみることもできると思います。
しかし、どうしてもプロに任せなければならない場合は、ここでご説明した基礎的な知識を元に、関係のない作業や、不当な請求をされないように身構えておきましょう。
「カートリッジ交換が必要だよね?」などと先手を打つだけでも、悪質業者は「手ごわいな」と思って迂闊なことはできなくなるものです。
ただ、最初から極端に業者さんを疑ったり、無理に自己修理することだけはやめましょう。
信用できるなら、素直にお願いすることが何よりです。
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