水道修理をしたくても二の足を踏んでしまうという人の多くは、「うちには専用の工具がないから」と答えます。
確かに、プロの水道修理業者は普段見たこともない工具を使用して、修理を行うこともあります。
特に、単水栓などのシンプルな蛇口と違い、台所や洗面台にあるシングルレバー混合栓は見るからに複雑そうで、素人では太刀打ちできないように感じてしまいます。
しかし、意外とそうでもありません。
単水栓はもちろん、シングルレバー混合栓でも修理箇所によっては自己修理が十分可能ですし、実際に必要な工具も少数で、ホームセンターなどで簡単に手に入るものがほとんどです。
そこで、この記事では、元水道修理に従事していた経験から、水道修理のプロが使っていた工具をご紹介します。
シングルレバー混合栓を修理したい時は、最低限これだけあれば十分です。
シングルレバー水栓の自己修理にはこれだけ!水道屋も使っている工具
修理が必要なシングルレバー混合栓に対して、工具を使って行う修理作業は、大きく3つに分類できます。
- カートリッジ交換
- 水栓本体のぐらつき補正
- 袋ナットの増し締めとパッキン交換
それぞれの作業において必要となる工具は決まっています。
以下、詳しくご説明していきます。
カートリッジ交換
吐水口からの水が止まらないなど、主に水漏れ症状の原因となる古いカートリッジの交換は、シングルレバー混合栓のトラブルで業者が呼ばれた際に最も多い作業の一つです。
交換自体はそれほど難しいものではありませんが、このカートリッジにたどり着くまでに工具を使った作業が必要になります。
プラスドライバー・マイナスドライバー
シングルレバー混合栓のハンドル部分は、プラスドライバーで外すネジ式と樹脂のハンドルをはめるだけの差し込み式があります。
画像はネジ式なのでプラスドライバーを使っていますが、差し込み式は単純に手で外すだけです。
トラップレンチ
ハンドルを外すと、カートリッジの先端とそれを囲んでいるカートリッジおさえが見えますので、このカートリッジおさえをトラップレンチで外します。
通常、カートリッジおさえは回せば簡単に外れるのですが、古い水栓は固まってなかなか回らないことがあります。
そのような時は、少し強力な工具を使います。
モーターレンチ
トラップレンチで回らない場合、モーターレンチやプライヤーを使います。
強力な分、水栓本体に傷がつきやすいので、なるべくならトラップレンチで済ませたいところです。
また、注意点として、カートリッジおさえを回す際、固くて回らないと水栓本体まで一緒に回ってしまいますので、上はモーターレンチ、下は布をかませたプライヤーなどで押さえながら回すことをお勧めします。
プライヤー
繰り返しになりますが、プライヤーは回しやすいのですが、傷が付きやすいので注意が必要です。
プライヤーで回す場合は、本体はモーターレンチでおさえて動かないようにしましょう。
ぐらつき補正
キッチン下のキャビネットが濡れている場合、その原因の一つとしてシングルレバー混合栓のぐらつきがあります。
ぐらつきがると、シンクと水栓本体の根本の隙間から、水が次第にしたたり落ちていきます。
シングルレバー混合栓の本体は、最近は後述する専用の台座をシンクの穴に取り付けるものが多くなっており、下からナットで止めているものは少なくなりました。
もし、ナットで止めている場合はキッチン下に潜り込んで、締め付け工具で締めなおす必要があります。
締め付け工具
水栓本体を固定しているナットは、メーカーにより様々な形状がありますので、締め付け工具が必要なものかどうかをよく見て、必要ならサイズが合う物を選びましょう。
例えば、KVKのシングルレバー混合栓なら、下の画像のような手で回せる専用固定ナットを使っていることも多いです。
これだと締め付け工具は不要です。
六角レンチ
前述した本体を固定している台座の多くは、六角レンチを使用して取り付けてあります。
化粧キャップをマイナスドライバーなどで外して、六角レンチで回すことでぐらつきを簡単に直すことができます。
もしも、台座自体が緩んでいる場合は、下の画像のように2か所ある六角の穴を六角レンチで締め付けます。
(※ごくまれにプラスネジの場合もあります。その時はプラスドライバーを使います。)
袋ナットの増し締めとパッキン交換
水栓本体ではなく、その下部の給水ホースに修理が必要な場合です。
給水ホースの多くは専用ソケット(逆止弁)と言われる金具と止水栓を接続している袋ナットからの水漏れが最も多いです。
袋ナットの増し締めとパッキン交換のためにはモンキーと言う工具があれば簡単に行えます。
(ちび)モンキー
上部画像にあるように、パッキン交換が不要で袋ナットが緩んでいるだけなら、そのままモンキーを使って増し締めすればよいだけです。
パッキン交換が必要ならば、止水栓で一度しっかりと水を止めてから、袋ナットを外して交換しなければなりません。
いずれもモンキー一つあればできる作業です。
まとめ
シングルレバー混合栓の修理に必要な作業は主に3つ
- カートリッジ交換
- ぐらつき補正
- 袋ナットの増し締めとパッキン交換
カートリッジ交換に必要な工具は
- トラップレンチ
- モーターレンチ
- プライヤー
プラスドライバーとマイナスドライバーはどの修理においても必須の工具
ぐらつき補正に必要な工具は
- 締め付け工具
- 六角レンチ
締め付け工具はサイズが合うか注意ですが、ナットで固定しているタイプは最近はあまり見ない。
袋ナットの増し締めとパッキン交換に必要な工具は
- モンキー
もちろん、プライヤーでも代用できますが、狭い場所が多いことと、傷を付けないために(ちび)モンキーが最適です。
◆最後の手段として、修理業者をお呼びください。
ちなみに飲用の水栓や水道管は、修理を繰り返すよりも、いっそ水を購入した方がご家族の健康の為には安心な場合もあります。
例えば、プレミアムウォーター とコスモウォーター は人気の2大サーバーです。
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